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ホステスと少年  4さくら、面接を受ける

2020/07/27

一か月後の、梅雨のある日のことだった。

何日も振りやまない雨を眺めながら、出勤用のスーツにスチーマーを掛けていたときに、スマホが鳴った。心当たりのない番号をいぶかしく思いながら電話に出ると、それは翔太の高校の担任教師からであった。この一か月、翔太がほとんど学校に来ていない、と告げられた。綾乃は驚きのあまり、担任教師を責めるような口調になった。

「は? あの、毎朝、ちゃんとお弁当を持って出かけて行きます。特に変わった様子もありませんが」

すると担任教師はたじろぎもせず、冷静に事実を告げた。

「ご家族に何も相談していないという事例は多いです。ここ一か月、遅刻と早退を繰り返しています。友人の中には、バイトが忙しいから、という理由を聞いた者もいるようです。このままでは、出席日数が足りなくて進級できません」

綾乃は目の前が真っ暗になった。入学金の二一〇万円をなんとか工面して支払ったのは、ほんの数か月前のことだ。中学校ではさぼってしまったけれど高校には真面目に通う、と翔太は約束してくれた。春休みにはいっしょに制服を買いに行き、翔太も期待に胸を高鳴らせているように見えた。法学部に進みたいと言うから、今から大学入学に備えて貯金をしている。毎朝、心を込めて弁当と朝食を作っている。夕食だって、手抜きをしていない。

何が足りないのだろう。やはり片親であることがいけないのだろうか。こういうときには、カウンセラーを頼むものなのだろうか。いや、あんなものはお金と時間の無駄になるだけだ。

今の時代は不登校で中退する生徒が多いと聞く。私の時代とは価値観が多様化しているのだ、学校に通うばかりが大事なのではない、と綾乃は自分に言い聞かせてみたが、心の動揺は収まらなかった。

「翔太に、よく事情を聴いてみます、またご連絡を差し上げさせてください」

綾乃は電話を切った。

 

翔太にLINEを入れた。

《今日は、何時に帰るの?》

《六時から一〇時までコンビニでバイトだよ。》

数分もおかずに返信があった。今日はル・ジャルダンのミーティングがあるので、一七時三〇分には店に着かなくてはならない。四時三〇分に、新橋駅前のスターバックス(・・・・・・・)で翔太と待ち合わせることにした。

「今日、担任の先生から電話がかかってきたわ、このままでは出席日数が足りなくなるって。どうするつもりなの」

単刀直入に、話を切り出した。

「心配かけてごめん。ちゃんと話そうと思っていたのだけど、高校は辞めて、大検で大学に行こうと思っている」

予期せぬ返答に綾乃は驚き、少し感情を溢れさせた。

「高校入試に二一〇万円もかかったのよっ。辞めるっていうのっ。大検なんて言われても、うちにはもうお金がありません。学校にも行かれない人が自分で大検の勉強なんて無理に決まっているでしょうっ」

「大丈夫だよ。二一〇万円は、必ず返すから」

翔太は、ぶっきらぼうに答えた。スターバックスのカウンターの椅子にだらしなく腰を掛け、ジーンズのポケットに手を突っ込み、デニムのキャップは頭に乗せたままである。いつのまにこんな不良っぽく、不貞腐れた態度を取るようになってしまったのだろう。どうしてこんなに急に変わったのだろう。綾乃は愕然とした面持ちで翔太を眺めた。

「翔太、お弁当はどこで食べていたの」

少し気持ちが落ち着いたところで、そう尋ねた。

「公園とか、コンビニの控室とか」

いったん沈静化した感情が再び昂ぶり、綾乃は思わず翔太の頭を叩いた。デニムのキャップがはずみで床に飛んだ。翔太を叩いたのは何年ぶりだろう、悔しくて、情けなくて、翔太の顔を睨みつけた。

「バイトに遅れちゃうから」

翔太は小声でそう言うとデニムのキャップを拾い、綾乃の顔を見ることもなくスターバックスを出て行った。

 

翔太と二人で私立高校のパンフレットを眺めたのは、ほんの数か月前のことだった。そのパンフレットには、「有名大学に進学している生徒もいる」と書いてあった。翔太も、今度こそ頑張る、と張り切っていたはずなのに。あの様子では、高校を辞めるのは止められないかもしれない、いまさら何を言っても無駄なのではないか。一人でスターバックスに残された綾乃は、途方に暮れた。

ふと、横田の顔が思い浮かんだ。

背に腹は代えられない、掴めるものなら藁をも掴みたい。綾乃は、全身の力を込めて拳を握った。翔太が高校を辞めてしまう前に、取り返しのつかない大きな決断をしてしまう前に、横田に相談してみよう、そんな考えが綾乃の頭の中に浮かんでいた。

《先日のお話ですが、まだ有効でしょうか。》

その場で横田にメールをした。

 

五反田のガールズバーの中は混みあい、さらに不必要なほどの音量で音楽が鳴り響いていた。カウンターの端に、デニムのキャップを被った翔太が座っていた。カウンターの向こう側に立つさくらが翔太にグラスを渡した。二人はお互いのグラスを軽く当て、いっしょに三杯目のコカレロを一気飲みした。

「翔太君は、ちゃんと学校に行っているの?」

「さぼってるよ」

「ふーん。私も高校中退だから、偉そうなことは言えないけどね」

「この四月に高校に入学したときには、真面目に勉強するつもりでいたんだ。でも、俺らのようなのが行くレベルの高校には、どうせレベルの低い奴しか集まってこない。落ちこぼれた奴らが集まってくるんだから教師にはやる気がないし、生徒もさらに性格が捻じ曲がるというわけ」

吐き出すように言う翔太に、さくらがお姉さんぶって諭した。

「わかるよ。でも、今日はお母さんが心配しないように帰りなさいね」

「さくらさん、今度またいっしょに代々木公園に行こうよ」

翔太が誘うと、さくらは意外な場所を口にした。

「私、明日は浜離宮に行くつもりなのよ。翔太君も行かない?」

「浜離宮って、ええと、新橋だったっけ? 海沿いの」

「翔太君。ちょっと耳を貸して。内緒話なの」

ロックの鳴り響く騒がしい店内だから、耳元でささやかなくても誰かに聞かれる心配はない。でも、念には念を入れなくちゃ、誰にも言ってない大事な秘密なのだから、とさくらは思った。

さくらが顔を近づけると、翔太が耳を寄せてきた。翔太の耳は綺麗な形をしていた。すっと引き締まった頬につながった耳は、出来立ての象牙の彫刻みたいだ、とさくらは思った。

「私、明日、銀座のクラブに面接に行くの。面接の前に浜離宮に行きたいの」

「ええっ、銀座!?」

翔太は驚いた様子で聞き返した。

「しっ。だめ、内緒なんだから。ル・ジャルダンっていうクラブの面接を受けるの」

 

霧雨のような梅雨の雨が、体にまとわりつくように降っていた。見れば、浜離宮庭園の通路の両脇には七色の紫陽花が咲き乱れ、それらが水滴の衣をまとって艶やかに輝いていた。

今年の梅雨は、けっこう長いかもしれない。そんなことを思いながら、さくらは翔太といっしょにビニール傘をさして砂利道を歩いた。

中島の茶屋で腰を下ろし、二人は無言で池に落ちる雨を眺めていた。やがて翔太が、しゃべり出すタイミングを見計らっていたかのように口を開いた。

「銀座のクラブなんて全く縁がないし、なんの興味もなかったけれど、ネットで検索した限りでは、ル・ジャルダンがいちばんいい店なんじゃないかな」

「ええっ、わざわざ調べてくれたの?」

さくらは驚いて目を見開いた。

「さくらさんの話を聞いてから、色々なクラブのホームページを検索してみたんだ。その中でル・ジャルダンだけだったよ、お給料の計算式がわかりやすく書かれていたのは。動画や写真が掲載されていて情報量が多いことも、ちゃんとしたお店ってことなんじゃないかな」

「へえ、そんなことまで見てくれたんだ!」

さくらは声を弾ませた。

「俺、そのくらいしかできないからさ」

翔太は照れたのか、くるりと後ろを向いてさくらの視線を避けた。

頭の良い子だな。高校一年生だなんて思えない。私よりもずっと大人かもしれない、とさくらは舌を巻いた。

背を向けた翔太の向こうには浜離宮の歴史が刻まれた大木が生い茂っていて、その先に汐留の高層ビル群がそびえ立っている。江戸時代そのままの格式のある庭園の背景に高層ビル群が立ち並ぶというのは、なんとも不思議な風情だった。その落差の激しい風景を眺めながら、さくらは、これから受ける面接への不安と期待で武者震いをした。

 

さくらは、スマホに表示される地図を見ながら通りを歩いた。

「銀座8―6―22、ケーキ屋さんのビル……」

だが、目当てのビルはなかなか見つからなかった。ビルの横に取り付けられた店の看板を探して、空を見上げながら歩くことになった。

「どこかのクラブをお探しですか?」

黒いスーツの男が声をかけてきた。頭に白いものが混じった小太りの中年男である。たるんだ頬と不健康な顔色に生理的な嫌悪感を感じ、さくらは無視することにした。

さくらが、さらに一〇メートルほど先に進んだとき、

「お店をお探しですか? お手伝いしましょうか?」

と、また別のダークスーツの男が声をかけてきた。こちらの男は、若くて爽やかなイケメン風である。目の辺りの雰囲気は少し翔太に似ているかもしれない、とさくらは思った。

「銀座のクラブは雑居ビルの中にあるのが多いので、わかりづらいですからね」

微笑むイケメンに、さくらは思い切って聞いてみた。

「ル・ジャルダンって、この近くですか?」

「面接に行くんですね? いやいや、ル・ジャルダンは、お勧めしないなあ。厳しい店だし、その割にギャラに渋いですから」

「へえー、そうなんですか?」

イケメンの言葉に思わず聞き返すと、

「ル・ジャルダンの前に、もう一軒、クラブを見学してみませんか? いろいろなクラブを見ておくのも悪くはないでしょう」

と言って、イケメンが名刺を差し出した。肩書に、『JJ物産 常務取締役』と書かれていた。

「ル・ジャルダンさんよりも良い条件をお出ししますよ、間違いないです」

思わずイケメンについて行きそうになった。が、今一歩のところで踏みとどまった。ル・ジャルダンは、翔太が一所懸命に調べて銀座でいちばんのクラブだと言ってくれた店だ。他のスカウトについて行って面接の時間に遅れたなどとは、まちがっても言えなかった。

イケメンのスカウトを適当に撒いて、ようやく「Le Jardin」の看板を見つけた。さくらはてっきり、「ル・ジャルダン」とカタカナで書いてあると思っていたので、なかなか見つけることができなかったのだ。たしかにケーキ屋さんの上だった。

エレベーターに乗り込み三階のボタンを押すと、いっしょに乗っていたスーツの男が名刺を手渡してきた。

「面接、ですよね? よかったら、うちのクラブの話も聞いてみませんか? こんな美人さんには、うちは最高の条件を出しますよ」

五反田にもスカウトはたくさんいる。しかし、並木通りに入ってから五〇メートルも歩かない間に、三人ものスカウトから声が掛かるとは驚いた。さすが銀座、スカウトの数からして違う、とさくらは妙なところに感心した。

 

初めて会うル・ジャルダンの店長は、ホームページで顔は確認してきたけれど、想像以上になよなよしていて、朴訥とした話し方をした。安っぽいスーツに、ちょっと汚れたシャツを着ていた。

さっき声を掛けてきたスカウトマンのほうが明るいし、頼りになりそうだったなあ。でも、笑顔が優しいし真面目そうだな、などと思いながら、さくらは履歴書を出した。店長は説明を終えると、そのまま体験入店してみないか、と勧めてきた。さくらは言われるまま美容院で髪をセットし、お店の貸衣装から赤いドレスを選んだ。

ジャルダンの三階で、スタッフに言われた場所に腰掛けていると、ホステスさんが次々に出勤してきた。さくらはホステスたちを観察した。

さくらは、それほど綺麗な人はおらず、オバサンばかりだ、と感じた。ホステスたちの中で最初に話しかけてきたのは、背が高く、派手な顔に派手な化粧を載せた気の強そうな女だった。

「ねえ、体験入店なの?」

「はい。さくらっていいます」

「さくらちゃんは、モデルさんみたいに目立つよね。絶対に合格だよ、間違いないって。一一時になったら、店長から『お茶を飲みましょう』って誘われるよ、そうしたら合格だ。店長が『後で電話します』って言ったら不合格なんだ」

「へえ、そうなんですね」

「私は蝶子っていうの。わからないことがあったら何でも私に聞いてらっしゃいよ!」

そう言って蝶子は、さくらの肩をバンと叩いた。

 

八時過ぎになると、スーツ姿のお客と華やかな装いのお姉さんが数組、さくらの前を通り過ぎていった。そうか、遅い時間に出勤してくるホステスさんが売れっ子なんだ。衣装が豪華で化粧が濃くて、やたらに迫力があるなあ、とさくらは感じた。

「さくらさん」

店長に呼ばれ、ある席に行くように言われた。

「七海ママの浅見沢さんというお客様です。お店の常連さんですから、気楽にね」

 

綾乃は、定時に出勤してタイムカードを押すと、更衣室の大きな鏡で自分の姿を確認した。秘書風の紺色の地味なスーツを着て髪をアップにしたスタイルは、いつもと同じだった。だが今日は顔色が冴えず、心なしかキツい表情をしている。

一〇時には、横田が来店するはずだった。口紅の色を濃くしてみようと、綾乃はピンク色の口紅を引き直した。それからスマホを取り出して、横田からのLINEをもう一度確かめた。

一昨日、新橋のスターバックスで翔太と言い争いになった後、綾乃はすぐ横田にLINEをした。切羽詰まった気持ちのままに打った短い言葉に反応したのか、横田の反応は早かった。

《翔太君のことかな?》

《はい。ご相談したことがありまして。》

《何でも言ってください。》

綾乃は覚悟を決め、ありのままに伝えることにした。高校の担任から不登校になっていると電話がきたこと。翔太と話し合ったことを書いた。長文になって面倒がられるかもしれないと不安だったが、思い切って送信ボタンを押した。

《明日の飛行機で帰国するので、一〇時過ぎには店に顔を出します。待っていてください。翔太君を責めたりしないように。翔太君はしっかりして頭の良い子だから、安心していて大丈夫。》

綾乃は、この返信の最後の部分を何度も読み返した。「安心していて大丈夫」とは、なんとも有難くて心強い言葉だった。取り方によっては、場当たり的な言い回しと取られてもおかしくはない。けれども綾乃にとっては、肩の荷を軽くし、胸の閊えを緩和する魔法の言葉だった。

翔太のことは自分が一人で責任を持つのだ、と綾乃は離婚を決めたときに心に誓った。それまでの人生では甘えてばかりだったけれど、翔太のことだけは違う。悩み苦しみながらも自分一人で判断して結論を出してきた。

これで良かったのだろうか。どこか間違っているのではないだろうか。綾乃は自責の念に駆られるばかりだった。

 

来店した横田が発した最初の一言は唐突なものだった。

「綾乃さんは、少し痩せましたか?」

「そうかもしれません、ここ数日、食欲がなくて」

早く本題に入りたい綾乃は、自分から話を切り出した。

「あれから何度も翔太を呼び止めて、高校のことを話し合おうしたのですけれど、取り合ってもくれません。話しかけても無視されてしまって……。今日は、高校の担任に会ってきたのですが、杓子定規な対応でした。結局のところ、何もしてくれないのです」

自分の置かれている状況を、見識のある男に正直に相談できるということは何と心強いことだろう。よしんば意味のある回答を引き出せなかったとしても、ただ、頷いて聞いてくれることに、綾乃は感謝した。

綾乃と横田が二人で話し込んでいると、スタッフがやって来た。

「綾乃さん、お願いいたします」

他の席に呼ばれてしまったのでは仕方がない。綾乃は立ち上がりかけ、ふと見ると、ヘルプに呼ばれてきたのは、初めて見る顔であった。

「あら、体験入店の方かしら?」

「はい、さくらです」

そう答えた若い女は、固い表情を浮かべていた。肩にも力が入っている様子だ。

「お名刺を差し上げてね」

と、声をかけた。綾乃自身、同じ体験入店を経験したのはつい半年前のことである。初めての店で緊張する気持ちはよくわかった。

「こちら横田さん。ロンドンからお帰りなったばかりなのですって」

話題を繋げやすいようにフォローを入れ、綾乃は指定された別の席へ向かった。

 

七海ママのお客である浅見沢は、立て板に水のように下世話なジョークを連発していた。「銀座のクラブ」というブランドに圧倒され緊張していたさくらは、こんな猥談ばかりなら私にも勤まるかもしれない、と少し安堵していた。すると店長から呼ばれ、次の席につくことになった。

「綾乃さんのお席です。こちらも優しいお客様ですよ」

店長が耳元で囁いた。

眼鏡を掛けたそのお客は、紺色のストライプのスーツを着て水色のネクタイを締めていた。〝係〟のお姉さんは、眉間に皺を寄せ、深刻そうに声をひそめてお客と話していた。

この雰囲気では、自分が座るのはお邪魔に違いない。そう察したさくらの顔から笑顔が消えた。案の定、〝係〟の綾乃は、さも迷惑そうに冷たい眼差しを向けて、

「あら、体験入店の方かしら?」

と、探るように聞いてきた。

「お名刺を差し上げてね。こちら横田さん。ロンドンからお帰りなったばかりなのですって」

綾乃は、それだけ言うと眉間に皺を寄せたまま他の席に行ってしまった。

「お客さん、あの、あの、よくル・ジャルダンに来られますか?」

さくらが聞くと、横田はさくらの名刺をしげしげと見た。それは体験入店する女の子のための名刺で、手書きで「さくら」と書き入れられていた。

「さくらちゃんの字は大きいなあ。伸び伸びしていていいね。ル・ジャルダンは、銀座の中でも面倒見がいいから、新人には最高の店だと思うよ」

横田は優しく微笑みながら言った。

さくらと横田の会話がようやく噛み合ってきた頃に、店長が呼びに来た。

「さくらさん、一一時ですから上がっていいですよ。体験入店の日給を受け取ってくださいね。もしよろしければ、これからお茶を飲みにお付き合いいただけますか?」

さくらが赤いドレスから自分の服に着替え、店長と一緒に店を出ようとしていると、その様子を見つけた蝶子が両手の親指を立ててポーズを取った。

「ほら、言ったとおりだ。合格おめでとう! 明日から待ってるよー!」

蝶子は皆が振り返るくらいに大きな声で叫んだ。


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